胃がんについて
胃がんは日本人に多い病気で、近年では、予防・早期発見・治療の方法、発症のメカニズム・原因について色々なことが判明されるようになりました。そのため、悪化する前に患者様に合った治療を続けていけば、治癒できる可能性もあります。
胃がんは、胃粘膜の細胞ががん細胞に変化し増えることで起こる病気ですが、ほとんどの場合、がん細胞の増殖スピードは速くありません。
がんのステージが進んで粘膜よりも深くまで達すると、周囲の臓器へ転移する危険性があります。胃がんの種類は多岐にわたりますが、特に多く見られるのは分化型の腺がんです。
また、未分化型の腺がんが発生することもあります。
未分化型は進行が早く、分化型は遅いのが特徴です。また、「スキルス胃がん」というタイプは若い方に多く見られ、胃壁の中での進展が早い傾向にあります。
胃がんとピロリ菌
胃がんはピロリ菌が99%原因であることが証明されました。
ピロリ菌除菌することにより胃がんのリスクを3ー5割減少させることができます。ただし、除菌する条件として除菌前に胃カメラ検査をすることがあげられます。
これは早期胃がんがいる状態で除菌してしまうと、粘膜が綺麗になり胃がんが隠れてしまうことがあるためです。
また内視鏡施行すれば現感染、既感染、未感染が判別つき、必要な方のみ除菌することができます。
詳しくは診察時ご相談ください。
胃がんが起こる原因
ピロリ菌感染による慢性的な胃炎、喫煙、食物繊維の摂取不足、塩分の過剰摂取などが原因とされています。
ピロリ菌により胃粘膜の炎症が慢性化すると、萎縮性胃炎の発症リスクが上昇し、胃がんのリスクも高くなります。そのため、ピロリ菌感染検査で陽性と指摘された方は、除菌治療を受けて炎症の再発を防ぐことが重要です。
先進国では上下水道の整備が進んでいるため、ピロリ菌の感染者数も減少傾向にあります。
しかし、日本では現在でも感染者数が一定数存在していて、高齢の方ほど感染している割合が高いです。
頻繁に胃炎を再発していて、ピロリ菌感染の疑いがある場合は、ピロリ菌感染検査を受けることをお勧めします。
胃がんになると
どういった症状が起こるのか
胃がんは発症しても目立った症状が見られません。転移した部位の症状が出たのをきっかけに、発見されるケースもあります。特に、早期胃がんでは目立った自覚症状がなかなか起こりません。
ステージが進むにつれて、飲み込みづらさ、食欲不振、吐き気、胸焼け、胃痛などの症状が現れることもありますが、軽度の胃炎の症状と似ているため、市販薬を使用して症状を解消させたまま、がんを進行させてしまうケースも少なくありません。
症状に心当たりがある方はぜひ、放置せずに消化器内科医へ相談しましょう。
胃がんは早期発見すれば治癒できる可能性も上がり、普段の生活への影響が少ない治療法でも改善に期待できます。
早期発見するためには、無症状の段階から精度の高い胃カメラ検査を受ける必要があります。
特に、40歳以上の方は発症リスクが高くなるので、定期的な胃カメラ検査を心がけると良いでしょう。
当院が行っている胃がんの検査
当院では最新鋭の内視鏡検査機器を採用しており、画像処理、拡大、特殊光などを駆使しながら観察していきます。
がんは増殖する際、周囲に毛細血管を集めます。増殖した毛細血管を特殊光により目立たせることで、早期がんも見つけ出します。
当院では、内視鏡検査のエキスパートである専門医が様々な検査に対応しており、僅かな早期胃がんでも正確に見つけ出します。
胃カメラ検査では、粘膜を細かく観察し、疑わしい部位を見つけ次第速やかに組織を切除して病理検査を行い、確定診断へ繋げていきます。
患者様への負担を最小限に抑えるよう努めていきますので、お気軽に当院をご利用ください。